睡眠生理とは?
サーカディアンリズム
レム睡眠・ノンレム睡眠
レム睡眠(身体の眠り=ぐったり眠る状態)
レム睡眠は、急速眼球運動(Rapid Eye Movementの頭文字REMからレム)を伴う睡眠と言う意味であり、眠っていても閉じた瞼の下で眼球がキョロキョロ動いている眠りの段階です。身体はぐったりとしているのに、脳は覚醒に近い状態になっていて夢を見ていることが多い眠りです。レム睡眠は大脳を活性化するための眠りです。
ノンレム睡眠(脳の眠り=ぐっすり眠る状態)
ノンレム睡眠は、レム睡眠でない眠りと言う意味で、うとうとした眠りから深い眠りまでの4段階に区分できます。
ノンレム睡眠は、大脳を鎮静化するための眠りです。
健康な成人では、この2種類の眠りが約90分サイクルで繰り返されます。
特に大切な眠りは、はじめの2サイクルで、つまり寝入りばなの約3時間に大変質の良い大切な眠りが出現します。
ノンレム睡眠の段階4の深い眠りまで到達すれば熟睡が得られたことになります。
したがって、質の良い眠りとは、眠っている時間が長ければ良いのではなく、如何にこの深い眠りを得るかと言うことです。
まず、自分の眠りのサイクルを知ることが、「良い眠り」を探求する第1歩です。
睡眠環境とは?
寝室環境
眠る環境がうるさかったり、明るかったりすると寝つきが悪くなります。これらの刺激が脳を刺激するからです。
寝室の環境を整える条件として、温度・湿度、光(照明)、騒音、色彩、香りなどです。
温度・湿度 | エアコンは省エネを心がけ、夏=26℃ぐらい、冬=12~13℃に調整します。 タイマーなどを利用して乾燥のしすぎに注意しましょう。 |
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遮光 | カーテン、ブラインド、障子、雨戸を利用し、日光や外灯の明るさを調整します。 |
照明 | 間接照明、枕元スタンドで安らぎのある寝室を演出します。 暗すぎても、明るすぎても駄目。光源は暖かみのあるもので調光可能なものが良いです。 部屋全体はやや暗め(照度基準は30~10ルクス)にし、スタンド照明などの局部照明で照度を補います。 ご年配の方が夜中にトイレに起きた時の安全の為に、廊下などに足元灯を取り付けると便利です。 |
防音 | 外の音が聞こえないように、また、室内の音が漏れないように カーテンを厚めのものにしたり、絨毯を敷くなどの対策をとります。 |
色彩 | 寝具、壁やカーテン、敷物に鮮やかな色を使うと、目を刺激して疲れやすくなるとともに、交感神経系に働きかけ血圧を上げ、脈拍や呼吸数を増加させます。 したがって、寝室は人の心を落ち着かせる色が良いです。 |
寝床内環境
実際にふとんに入ってふとんと体の間に出来る空間の環境を寝床内環境といい、快適な温度・湿度に保つ必要があります。
一般に温度は33℃前後、湿度は50%前後が快適と言われています。
そこで、この環境を創り出すのに寝室の温度・湿度に合わせた寝具の組み合わせが必要となります。
快眠のためのひと工夫
香りと睡眠
ある種の香りは、入眠作用に大きな効果があります。ベルガモットやカミツレは睡眠に適しており、欧米では昔からカモミールの香りが使われていたそうです。
お休み前の飲み物は?
快適なふとんと枕のサイズは?
ふとんの縦サイズは、掛けふとん・敷ふとん、ともに身長+35cm程度、横サイズは掛けふとんが150cm~160cmが標準サイズです。
まくらは、頭が沈んだ状態でふとんから頭部までの高さが6~9cmが最もリラックスできます。
まくらの広さは、大きめのものが良く、横幅56~59cmが最適です。
快適な寝室の光と音の条件
- 寝室の明るさは真っ暗でも明るすぎても睡眠には影響します。ほんのり明るい30ルクス程度が最適な条件です。
また光源が直接目に入らないような間接照明の工夫が大切です。 - 騒音は安眠の大敵。(40デシベル)以下の防音が最低条件です。
騒音が大きいときは入眠の際、好きな音楽を聞くと周りの音が隠されて感じなくなり心理的にも安静をもたらす効果があります。
お休みの前に体操を!
手足、足先の軽い運動で血行を良くしましょう。入眠作用があります。
手の体操
足の体操